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チャート

チャート

チャート、日本語で角岩(かくがん)と呼ばれるこの石は、堆積岩の一種に分類されます。

主成分は二酸化ケイ素(SiO2、石英)で、この成分を持つ放散虫などの殻や骨片が遠洋の深い海の底に堆積して形成されたという説が有力ですが、 他にもシリカの無機的沈殿によって形成されたという説もあります。

海底では海水による圧力が大きいので、石灰質のものは海水中に溶けてしまい、 溶けにくい珪酸質の殻などだけが残るという訳です。 同じ二酸化ケイ素を主成分とする石のうち、碧玉が浸透置換型、玉髄・瑪瑙が充填型とすれば、チャートは堆積型と説明されます。

しかし放散虫の大きさは0.1mm~0.3mmといわれ、それが堆積してある程度の大きさを形作るまでには非常に長い年月がかかります。 一説によるとチャートが出来上がるまでかかる年数は、平均堆積速度で1000年で1mm程度ともいわれます。

そのような長い年月の間には様々な環境の変化があると考えるのが普通であり、それがチャートの質が均一にはなりにくい要因となります。 また、環境の変化がチャートの色に影響し酸素が豊富で鉄分が多いころに堆積されたものは赤色、多くの生物が絶滅した酸欠の状態のころに堆積したものは黒っぽい色になるといわれます。

石の質が均一になりにくいことと、堆積して形成されるためどうしても層状の性質があり、 このため加工するにしても層状のところで割れたり剥がれたりしやすくなります。 チャートは碧玉に比べ加工が困難な点、色も碧玉に比べぼやっとしている点、そしてどこにでもありふれている点などが碧玉に比べいまいち人気のない理由となります。

同じ二酸化ケイ素を主成分とする石のうち、チャートが最も割れやすく、続いて碧玉、玉髄と瑪瑙は非常に割れにくいといわれます。

チャートは日本のさまざまな場所で見かけることができ、ありふれてはいますが、その実さまざまな色と模様のバリエーションがあり魅力的な石となります。

丸い石

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