神居古潭石‐IV
こちらでは引き続き神居古潭変成帯から産した結晶片岩(片岩)を中心に紹介したいと思います。
なお、片岩とは英語でSchist(シスト)といいますが、変成岩の一種であり、広域変成作用によって地下深くで剪断応力を受け再結晶したものとなります。
特徴として、片理と呼ばれる面状構造を持ち、その片理面に雲母のような板状の鉱物や、角閃石のような柱状の鉱物が方向性を持って配列することになります。
このため、片理面は角度により光の反射が著しく、光沢があるように見えます。
神居古潭変成帯は、神居古潭峡谷を中心に北は宗谷岬、南は三石まで全長約350kmに及ぶ変成帯ですが、神居古潭変成帯からは結晶片岩を主に大量の蛇紋岩が産します。
神居古潭石‐拾六
こちらは神居古潭変成帯、詳しくは北海道は小平町上記念別川中流~上流で見つかった石英片岩です。
片理と呼ばれる縞模様がグニャグニャに入っており、とても特徴的な様相をみせています。
写真ではうまく写せませんでしたが、片理面は光沢があります。
普通、片岩は片理面に沿って割れやすいのですが、こちらの標本は片理面を横にスライスしたような形で割れており、めずらしいところです。 写真ではうまく写せませんでしたが、片理面は光沢があります。
そのお陰で特徴的な片理模様が見られるので標本として、また特徴的な石として目立っています。
実に興味深いと思います。
神居古潭石‐拾七
こちらは緑というより鶯色といった方がよい淡い黄緑色の美しい片岩です。
鶯色は緑簾石の特徴のひとつですが、超塩基性岩では緑簾石は塊状で産出することから、それが広域変成作用を受けて片岩となったものと考えています。
横からみると、ミルフィーユ状に層状になっているのがよく分かります。
さらに角度によって片理面の光沢(光の反射)が美しくでます。
写真にうまくおさめることができないのが何とも残念です。
神居古潭石‐拾八
こちらは、青色片岩です。
神居古潭石 - 拾壱は川ずれで丸まっていましたが、こちらは割れたばかりのようなカケラ状です。
横から見ると、若干ですが層状になっているのが分かります。
特徴は何と言ってもこの藍色のような独特な色。
水に濡らすと色が濃くなって藍色が顕著になります。
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