珪化木-I
ここではいろいろな珪化木を紹介します。 一口に珪化木といっても、様々なバリエーションがあって興味深いと思いますよ。
珪化木-壱
こちらは北九州の海岸から見つかった珪化木です。
珪化木になる樹木も様々ありますが、こちらはオリジナルの樹木が花梨のようで、木の瘤の模様が美しい珪化木となります。
珪化木-弐
こちらも北九州の海岸で見つかった珪化木で割と普通の?珪化木となります。
結構硬質で爪などで弾くと、チンッチンッと清音を発します。
光の透過はありませんが、艶もあり触った感じはツルツルしていて、木っぽさはありません。 従ってそれなりに珪酸の浸透が多く硬質になったタイプだと思います。
珪化木-参
こちらは樹木っぽさの残る珪化木ですが、特筆的な特徴があります。
それは木の年輪の隙間に小さな水晶が群晶となっていること。
珪酸が浸透する過程で、隙間に水晶が生成したのでしょう。光にかざすとキラキラしてとても綺麗です。
一方で不思議なのですが、この年輪のある面は特にそうなのですが、指で触ると本物の木のような感触がします。 もちろん化石化しているので木ではないのですが、年輪の間に珪酸が染みこんだところ以外はまるで本物の木が残っているかのような触り心地なのです。
私が考える珪化木の不思議のひとつがこの「木の触感」です。
もちろん前の硬質な珪化木ではカチコチの石の触感だったので、どの珪化木でもそうという訳ではないのですが、どちらかというと、緻密でない疎な年輪の木の方がこの傾向があるようです。 おそらく隙間が大きく相対的に珪酸が染みこむ量が少なくなることが影響していると考えられ、その代わりに隙間が十分あるため水晶の群晶が生じやすいのではないかと思います。
または年輪の幅に限らず、珪酸の量が少ない場合もオリジナルの木の触感を残す珪化木になると思います。
これは伺った話ですが、珪化木を削ると木の匂いがするものがあるといいます。
珪化木とはいっても100%珪酸に置換される訳では当然なく、一定度樹木の組成を残しているはずなので、当然と言えば当然の話なのかもしれません。
珪化木-四
上記はいずれも北九州の海岸から見つかった珪化木ですが、ちょっと趣向を変えて海外の珪化木の紹介です。
これは木を断面にカットしその表面を研磨したものですが、複雑な模様が抽象画のように美しい珪化木です。 マダガスカル産の珪化木となります。
こちらの珪化木は、海岸で見つかったものではないので、樹皮の形状がそのままの形で残っています。
もちろん石化していますが、石化具合が珪酸質というより化石質?となっていて触り心地はザラッとしています。
酸につけたところ一部から発砲したので、石灰化している個所もあるようです。
とはいえ、研磨した面をよく見ると、周辺の際ぎりぎりまでツルツルになって光を反射するため、ザラッとしているのは表面のごく僅かな範囲だけのようです。 複雑な形をしているため、珪酸が十分に浸透せずザラッとしているのだと思われます。
珪化木-五
こちらは、茨木の海岸で見つかった珪化木です。
黒と樹木本来の色と思われる茶色が美しい珪化木です。
埋もれ木の場合もそうですが、樹木が地中などに埋もれ酸素が遮断された状態で地熱によって加熱されると炭化します。 黒い珪化木は、半ば炭化した後に珪酸が浸透したのか、珪酸の浸透と炭化が同時進行したのかは分かりませんが、炭化と石化のバランスによっては脆いものもあります。
こちらの珪化木の場合は、綺麗な断口を示しておりなかなか硬質のようです。
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