Life w/ Stones, 石のある生活、暮らし、そして人生。

水石の用語で養石（ようせき）という言葉があります。

石に適度に日光にあて水をそそぎその結果生ずる持込みの古さ、寂びを楽しむための方法を「養石」といいます。 または、心を込めて石を空拭きして自然と落ちついた光沢をだすことも養石といいます。

私はこの養石という言葉が好きです。

養石とは、つまりは心をこめてその石のよさを育て、ひきだすことを指す言葉です。

石は石で変化しないのではなく、育てることができる。

誰がこんな素晴らしいことを考えたのでしょうか。

ただ水石では石は飾るものであり、持ち歩くことはしません。 ですので水石の養石も持ち歩かないことを前提に、石に時代がついたり古色を帯びることを愉しみます。

一方で私の養石は持ち歩くことにより徐々に石が変化することを愉しみます。

毎日触れる石は徐々に変化していきます。

もちろん目に見えて変化することはまずありません。

10年、20年と持ち歩いて毎日触れることによって、全体的に擦れてまろやかになっていくのです。

どんなに硬い石でも、ミクロレベルでみればごくごく僅かに摩耗しています。または染みこむものもあるでしょう。

ある意味、持ち込みの古さがつくことになります。

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