流紋岩(りゅうもんがん)
流紋岩(りゅうもんがん)
流紋岩(りゅうもんがん)について記す。
流紋岩は「火成岩の一種であり、深成岩である花崗岩と成分が同じ火山岩である」と説明されることが多い。
この文を読んで、「なるほど、流紋岩とはそういう石か」とすぐ理解できる人はどの程度いるのだろうか。
そもそもこれだけで理解できる人は、流紋岩をある程度既に知っているのではないかと思う。
一般には、例え過去に習っていたにせよ、 日常生活で火成岩や深成岩という言葉に触れる機会がない以上、それらを忘れているのはごく自然のことだからである。
そのため、流紋岩について、一般の方々にも分かりやすく、もう少し詳しく記してみたいと思う。
まず火成岩についてであるが、これはその名からある程度推測できるが、マグマが冷え固まることで生じた岩石である。 この火成岩はマグマが固まる速度によって大きく二分され、急速に冷え固まったものが火山岩、ゆっくりと冷え固まったものが深成岩である。
普通には地表近くの方が急速に冷え、地下深くの方がゆっくりマグマが冷えて固まりやすいと考えられることから深成岩という名がつけられたようだ。
このマグマが固まる速度によって、含有される鉱物が充分に成長できたりできなかったりするので、成分が同じでも火山岩と深成岩とでは見た目も雰囲気も異なってくるし、別の岩石と分類される訳である。
以下に火山岩と深成岩をSiO2の含有量から分類する:
火成岩 | ||||
---|---|---|---|---|
SiO2含有量 | 塩基性岩 45-52% |
中性岩 52-63% |
中性-酸性岩 63-69% |
酸性岩 >69% |
火山岩 | 玄武岩 | 安山岩 | デイサイト | 流紋岩 |
深成岩 | 斑れい岩 | 閃緑岩 | 花崗閃緑岩 | 花崗岩 |
この表によれば、流紋岩も花崗岩もSiO2の含有量が70%程度の火山岩または深成岩となることが分かる。 つまり最初の説明文に戻るが、流紋岩は「火成岩の一種であり、深成岩である花崗岩と成分が同じ火山岩である」となる訳である。
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