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青海薬石

青海薬石

飛騨山脈(北アルプス)後立山連峰の犬ヶ岳および白鳥山の旧青海町側東面のアイサワ谷、金山谷の渓流を水源とする青海川。 中流には、青海川硬玉産地(橋立ヒスイ峡)があることでも名の知れる青海川だが、その河口や青海海岸、親不知海岸などから青海薬石が見つかる。

糸魚川市の比較的広範囲から見つかる青海薬石は、姫川薬石と似た効能があるとされるが、姫川薬石よりも比較的入手しやすく、初めての薬石によいといえる。

青海薬石は比較的新しい薬石であるが、姫川薬石と同じく青海の名は、青海川、青海海岸から付けられているようである。なお、青海川駅がある新潟県柏崎市大字青海川とは異なるため、現地を訪れる際には注意が必要である。

青海薬石にも薬の文字が当てられるが、薬としての効果、効能は科学的に証明されたものではない。

姫川薬石の後に見出された薬石であり、姫川薬石と似たような効能があるとされる。

鉱物としての青海薬石

青海薬石は、灰色~薄水色の地に白い粒が点在する石で、鉱物的には石英、斜長石を主体とした半深成岩の石英斑岩(せきえいはんがん)である。

表面にはキラキラと光る粒や小さな穴があり、触ると僅かにざらつく。

風化すると赤茶けた縞模様になり、姫川薬石によく似る。

青海薬石が、姫川薬石よりも扱いやすい理由の一つに、風化が進んでいないことから表面に多少の艶があり吸水性が僅かな点がある。

青海薬石の効能

青海薬石も姫川薬石と同じくラジウム鉱石と記述されることがある。

ラジウム鉱石とは放射性元素ラジウムを含む鉱石の総称であり、実際に青海薬石には微量の放射線(アルファ線、ベータ線、ガンマ線)を放出するものがあるため、間違いではない。ただし、これも姫川薬石と同様、石によってほとんど放射線を放射しないものもあるので、注意が必要である。

経験的な青海薬石の効能は、ホルミシス効果というごく微量の有害物質やストレスが、かえって生体に良い影響を与え、抵抗力や免疫力、自然治癒力などを高める現象による健康効果だと考えらえるが、過剰なストレスは有害であるのは間違いなく、また慎重な見解もあることから鵜呑みにはしない方がよい。

姫川薬石は、麦飯石(ばくはんせき)のように、多孔質による水中のカルキや雑菌の吸着、微量の元素が溶出することによる作用もあるといわれるが、青海薬石は姫川薬石よりは多孔質でない。

青海薬石には姫川薬石同様、相応の効能があると考えられるが、実際の利用に当たっては当然のことではあるが、あくまで自己責任に留めるのが賢明といえる。

3石の青海薬石

青海薬石

青海薬石3石。

左2つが海岸の石、右が青海川河口の石で少し角ばっている。

青海薬石

僅かに欠けた箇所が貝殻状断口のようになっており、石英分が多く緻密な石質の感じが伺える。

青海薬石

左2石は海岸の石であり全体的に丸まっている。 青海薬石は、姫川薬石よりも吸水性がなく汚れが付きにくい、変色しにくいといわれるが、それでも浸透するため、しばらく持ち歩くと一番左の青海薬石のように色が濃くなる。 それも一つの面白味として味わうのがよいと感じる。

青海薬石

最後に両隣の姫川薬石と真ん中の青海薬石を並べたところ。写真からは雰囲気だけであるが、青海薬石の方が艶のある感じが伝わることを望みたい。

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